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海幕運第5077号
海上幕僚監部防衛部長から各部隊の長・各機関の長あて
船舶が輻輳する海域における自衛艦の安全航行について(通知)
標記について、関連文書により、強化対策を講ずることとされた。船舶が輻輳する海域においては、海上衝突予防法及び海上交通安全法等を遵守することはもちろんであるが、下記について一層の留意を払い、事故の未然防止に万全を期されたい。
記
1 行船法等について
(1) 航海保安体制の強化
漁船、小型商船等は、不規則な運動をする場合があるので、これらの運動に対応し得るよう十分な心構えをもつて、余裕のある航行を行う必要がある。特に、こうした船舶が輻輳する海域を航行する場合は、十分余裕のある時期に、見張りを強化する等、航海保安体制を確立するとともに、その解除にあたつても、船舶航行の状況に応じて実施する必要がある。例えば、東京湾の場合、浦賀水道航路のみならず、その前後の水域においても、航海保安体制を維持する。
(2) 進路についての明確な意思の伝達
海上衝突予防法の規定に従つて針路信号や、追越し信号等を行う場合は、音響信号のみならず、要すれば発光信号や国際VHF等を併用して明確な意思の伝達を図る。
(3) 巨大船と行き会う場合の航法
運動性能の緩慢な巨大船に対しては、必要以上の接近、航路内における並航及び近距離での横切りを避ける。
(4) 複数艦で航行する場合の注意
航路及びその周辺海域においては、複数で航行する艦艇を、いわゆる編隊航行と誤認されるおそれがあるので、自衛艦相互の距離を十分にとるものとする。
(5) 船舶が輻輳する瞬間帯の通航
船舶が輻輳する時間帯の航行については、十分注意する必要がある。特に東京湾浦賀水道においては、夕刻南下船の航行が多くなることから、横須賀入港時の5番ブイ付近での変針に際しては、南下船の航行状況に応じて柔軟に対応する。
(6) 狭視界時における横須賀出入港の制限
業務又は訓練等で特に必要な場合を除き、狭視界時には横須賀港又は同港外への出入港を極力避けるものとする。
(7) 適正な速力の使用
速力制限区間は、定められた速力以下で航行することはもちろんであるが、その周辺海域及び沿岸においても極力高速航行を控える。
2 海上交通センターとの情報交換
(1) 情報の活用
航路航行に際しては、ラジオ、新聞、海上交通センターへの間合わせ等により、巨大船等の航行予定等、航路情報の入手に努める。
(2) 位置通報
国際VHF装備艦艇は、各管区海上保安本部の定める位置通報ラインを通過時に、個艦ごとに海上交通センターに通報する。なお、海上交通センターでは、識別のために費消時を要することから、複数艦で航路を航行する場合は、上記位置通報とは別に、国際VHF到達範囲に達した後速やかに、先任の指揮官が、それぞれの位置通報ライン通過予定時刻及び艦名を通報する。
(3) 航行安全指導
各艦艇は、各管区海上保安本部の実施している航行安全指導を各総監部を通じて入手し、その遵守に努める。
関連文書:海幕運第4260号(63.8.24)
写送付先:部内全般